人間はその都度SとMを常に変化させている
人は記憶のよしあしでSかMに決定される事が判明
2002年~2010年までにおこなったアンケートの収集結果から人間がSまたはMになる理由を徹底的に調べた結果、人が思い起こす記憶のよしあしでSかMに決定される事が判明した。
アンケート内容は現在の自分の嗜好、過去にあったもっとも印象に残った記憶内容を5つ記載というもの。なお、過去に印象が強かった記憶とはSMとなんら関係のない内容を5つと提示した。
総勢アンケート参加数は8891人、この中から過去の記憶を思い出す比率を調査してみると、楽しかった思い出やエロティックな記憶をより多く呼び起こす人間は嗜好がSとなり、辛かった事、恥ずかしかった事、苦しかった事などの負の要素をもつ記憶を多く呼び起こす人間がMとなる事がわかった。
SとM両方を持ち合わせているのは記憶からの影響
元々人間はSとM両方を持ち合わせている、これは人間であれば誰しもが同じであり、SとMの比率の度合いがかたよる時にS嗜好またはM嗜好が勝手に決まるようだ。
勝手に決まるといったが、では本人の意識は関係ないのかといえばズバリ言って関係ないといえる。
その人間がどのような環境でどのように育ったかによって、人格や性格が形成されていく。
人格や性格が形成されていく過程の中で特にインパクトのあるイベントが起こった時に人間はその様子を記憶する。
インパクトのある記憶はその人間そのものに影響を与える、つまり脳に直接刺激を与え続ける事となる。
子供が大人になって思い出となった様々なイベントはそのほとんどが記憶ケースにしまいこまれる。
しかし、記憶ケースの中にはインパクトのあった記憶を専門に収納しているものがあり、インパクトの強い記憶だけが入っているケースの中身がどのようなイベントが多く含まれているかでSとMに分断される。
仮に裕福な環境で育ったからといって楽しい思い出が多いわけではなく、貧乏な環境で育っても不幸とは考えない。
あくまでもその人間がどのような記憶をインパクトケースにしまいこんだかがSとMの比率を決める要因となる。
したがって、人間がSとM両方を持ち合わせているのはごく自然な事であり、本人の求める意識とは無関係である。
SM嗜好が決定されるのは負け率の中にあるインパクト
SかMどちらかの嗜好がメインとなる人間は過去の記憶にどれほどの負け率が発生したかによって決まる。
負け率とはスポーツの勝ち負け、ゲームの勝ち負けなどがすべて含まれる。
人が人に勝つ事はめったにない、1位でなければ負けと考えるならば例え2位だったとしても負けは負けとなる。
勝敗がすべてとはいわないが、人間が負ける率は9割以上だと筆者は考える。
自然災害には勝てない、上の人間が下の人間に負ける事はめったにない、ゲームやスポーツで勝ちをとれるようになるのはそれ以上の負け回数があるからこそ勝つ事ができる。
つまり、人間は何事においてもほとんど負けて生きているのが現状であり、負ける事はごく当たり前の事でもある。
しかし、負けた事が苦しいのか?悔しいのか?辛いのか?と考えてみたらどうだろう、負けたから楽しかった場合もありえる。
負けは必ずしもマイナス要因となるわけではなく、負ける過程の中に楽しかった思い出があればそれがインパクトとなる。
SM嗜好はこの負け率の中にあるインパクト記憶がどのようなものかで決まってしまう。
負けて悔しかったけど楽しかったよねと考えれば良い思い出になるだろうし、負けた事を後悔すれば悪いイメージとなり、これが記憶の中にあるインパクトケースにしまい込まれてしまえば、Mになる確率が上がるというわけだ。
人間の呼び起こす記憶が条件を作り上げる
人間が生きていく上で人格や性格が形成されるのはその人間の育った環境によるものといったが、それを更に掘り下げてみると記憶の中には条件が存在している事がわかる。
悔しい感情や苦しい感情を憎悪(ぞうお)に置き換えてしまえば記憶インパクトケースに入る思い出はマイナスに分類される。
逆に負ける事、つらい事が後にその糧となる場合においてはインパクトケースにはプラスに分類される。
許す事ができなければマイナス、許す事ができればプラスとなり、プラスが多ければ多いほどSになる確率が高まる。
また、まったく別のパターンも存在する。
記憶インパクトケースの中がどんなにマイナス要素が全体を覆っていたとしても、インパクトケースから通常の記憶ケースにマイナス要素だけを移してしまえば、ケースの中身はプラス要素だけが残る。
この場合においても、SM嗜好はSにかたよっていく。
記憶インパクトケースの中身は必ずしも固定された思い出だけがしまい込まれるわけではなく、その時その時によって出し入れされる事を繰り返しているため、時期によってはSになったりMになったりすることもある。
記憶が条件を作り上げててんびんにかけた結果、より重いほうがその時の嗜好となるので嗜好はその都度変化する。
条件とはその時に起きたなんらかのイベントが過去の記憶と比較して単純な足し算引き算を繰り返して作られる。
たとえば、女性の目の前にいる男性が過去に自分をいじめていた人間とそっくりだった場合、その男性との縁を拒む意識が働くが、会話を続けることで目の前の男性が自分に害をなさないと判断すれば拒むという条件がクリアされ見直しが発生する。
見直しの中でインパクトケースから引き出した記憶がマイナス要素ならばその男性に対してはMとなり、プラス要素であればその男性に対してはSとなる。
もう1つ例題をだしてみよう、男性の自称Mは比較的多いが求めるのはS女性のはずなのになぜノーマルな結婚をしているのだろうか?男性既婚者の自称Mは非常に多い、これはもともとMだったことを隠していたわけではない。
結婚をしたことにより、徐々にM嗜好になっていったというのが本音であるといえる。
更にそこに都合のよい記憶がインパクトケースから呼び出されたら、「もともとM嗜好でした」と偽りの判定が出される。
つまり、もともとどちらの嗜好も持っているのに何かしらの衝撃が脳に響いた時に脳は記憶インパクトケースから過去の記憶を拾い上げ、その記憶の内容がプラスマイナスどちらかを勝手に読み込んでしまう。
その結果がプラスならばS、マイナスならばMという事だ、したがって自分で決めるSM嗜好は存在しないという事になる。
SとMどちらかに左右されるのは記憶による判定結果
SかMかは自分で決められない、脳が勝手に作り上げてしまう。
人間は負ける事が9割以上とされた生き方をしている、したがってM嗜好にかたよる確率は非常に高いといえるだろう。
いつでも呼び起こせる記憶が収納されているインパクトケースは人に会うたびあるいは何かのイベントが発生した時に作動し、その際に勝手にSかMかを読み込ませている。
インパクトケースから読み込まれた記憶は本人の意識に関係なく、脳内にフラッシュバックされ、目の前の状況に合わせたもっとも理想的な結果を生み出し、その時点でその場の自分の嗜好が切り替わる。
たとえばM男性が目の前のM男性に対してM嗜好になる事はめったにない、それはもともと男性のもつ闘争本能があるからであり、その状況に合わせて読み込まれる記憶はSにかたよっているためである。
逆にM女性がM女性を目の前にした際に読み込まれる記憶はマイナス要素の場合が多く、女性が本来もっている受け身の姿勢が脳内にM嗜好を読み込ませるため、Mにかたよる傾向がある。
では相手が異性の場合はどうなるのだろうか?
筆者の研究結果によれば相手が異性である場合にインパクトケースから読み込まれる記憶は男女ともマイナス要素を基本とされており、その後の展開によって嗜好の判定がくだされると推測できる。
その際に女性がSにかたむく事はめったにないが、男性がSにかたむく事は高確率でありえる、男女の本能がそうさせるためだ。
マイナス要素とは受け身の体制である、受け身とはいいかえれば防御状態を意味する。
つまり、男性同士では攻撃状態、女性同士では防御状態、男女では防御状態から男性のみが攻撃状態に変化する。
結論
SM嗜好とはインパクトのある過去の記憶イベントの内容がプラス/マイナスの要因で何度も繰り返し脳内で記憶の読み込みをおこない、読み込みされる内容がプラス要因が多ければSとなり、マイナス要因が多ければMとなる。
しかし、あくまでもこれはSとMの比率関係のバランスによるものであり、かたよりが発生する。
したがって、SがMとなったりMがSとなる事はごく自然に起こる現象といえるだろう。
SMコラム関連記事
女性のフェロモンはどこからでるのか?
言葉のみでおこなうSMは想像以上の効果をもたらす
喫煙者と太っている人はSMでの快楽が半減される
M男性のトランスジェンダー化はなぜ起きる?
足(脚)フェチ男性に対する女性のアンケート
M女性、M男性に多いうつ病のパターン
SMプレイに欠かせないポストディクション(postdiction)
フリソンはSMに使えるのだろうか?
SMは肉体的な快楽よりも精神的快楽のほうが勝る
日本のSMと海外のSMは歴史がちがう。
人間はその都度SとMを常に変化させている
